2016-05-13 はる(7) 短歌 蝶二つもつれるように飛びあって ただただ静かな祠の木陰 草の葉の細いところを掴みつつ なぜか落ちない天道虫かな 風にそよぐオオムギ畑を通り越し地平近くに満月見えり
2016-04-27 はる(6) 短歌 チラとだけお腹を見せて身をよじり仔ツバメははや土手の向こう 気がつけばすぐ足元に月見草だれにも告げず夜道を歩く ホウホウとどこかで鳴いてるキジバトにいつか会いたし若葉の季節
2016-04-20 はる(4) 短歌 柔らかなヨモギの若草踏み越えて今年最初の草履の出番 この草を降りるか登るか決めかねるテントウムシはしばし動かず 青空に螺旋を描くトビを見て ゆっくり飲みほす水筒のお茶
2016-04-17 はる(3) 短歌 大石を掴むトカゲは背と腹で春のぬくもり感じているはず 草陰のカラスアゲハがふんわりと木漏れ日避けて花蜜を吸う 数十のコウモリが飛ぶ夕暮れにぽっかり浮かんだ半分の月